血液流れを改善し、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などを予防します

魚介類に豊富に含まれているEPAとDHAという不飽和脂肪酸の働きが、健康志向の高まった現代人に注目されています。EPAは血栓を溶解し、血管を拡張する働きがあります。

魚の赤身に豊富

すなわち血液の流れをよくして動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中、高血圧などを予防します。また血液中の悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やすという重要な働きがあります。

DHAは目や脳、心筋、胎盤にあって、脳や神経細胞などの発育や機能維持に不可欠とされています。脳卒中や認知症、高血圧、動脈硬化などを予防・改善するなど全般的にEPAとよく似た働きを有していますが、脳に働きかけるのはDHAだけです。

輸入赤身魚はEPAとDHAを多く含んでいます。タイセイヨウサバのEPAは1700mmg、DHAは2700mmgで、同じ赤身魚のサンマの650mmgと1400mmgと比べて、その含有量の差は歴然です。タイセイヨウサバは鉄分、ビタミンB2、ビタミンB12、ビタミンDも豊富に含まれています。

クロマグロの脂身もまた不飽和脂肪酸が多いのですが、脂身すなわちトロ部分は効果であって手軽に食べられるものではありません。そこで注目したのは、クロマグロと同様の含有量でありながら値段も手ごろで回転寿司でも食べられるビンナガの脂身です。

コレステロールは動脈硬化の原因となるため食生活に気をつけましょう

動脈硬化を進行させる大きな要因は高血圧ですが、動脈効果で血管を詰まらせる主な材料はコレステロールです。食事によるコレステロールの過剰摂取の状態である脂質異常症だと、動脈硬化が進行します。

したがって、コテステロールの数値が高いと診断された人は、動物の肉や卵、バターなどの摂取量に注意して食生活を改善すれば、動脈硬化の予防につながります。動脈硬化を予防できれば、血管が詰まってそこから先の細胞が壊死してしまう心筋梗塞や脳梗塞も防ぐことができます。

コレステロールは摂りすぎると体によくありませんが、コレステロールは血管を丈夫にするための材料にもなるため、全く摂らないというのも血管が弱くなって、脳出血などの原因となってしまいます。

青魚に多く含まれるEPAやDHAという脂肪には、コレステロールの吸収を抑える作用があります。したがって、青魚をたくさん食べることによって、血中のコレステロールが増えるのを防ぐことができるだけでなく、タンパク源としての肉類を減らすことにもなります。

EPAとDHAを多く含んでいるのは、マグロをはじめ、アジ、サバ、サンマ、イワシ、ハマチなどです。グリーンランドのエスキモーに動脈硬化を発症する人がほとんどいないのはコレラの魚を多く食べているためとされています。

また、食生活が欧米化する前の日本人に脳梗塞や心筋梗塞になる人が少なかったのは、肉類の接種が少なく、代わりに多くの魚を食べていたからとも言われています。EPAやDHAのほかに体に良いとされる脂肪にはリノール酸が挙げられます。リノール酸はコーン油や紅花油に含まれ、コレステロールの吸収を抑えてくれます。

そのほか、野菜や海草、豆類に多く含まれている食物繊維にもコレステロールの吸収を抑える働きがあります。肉類を食べた時に野菜を多く摂るのがよいといわれるのはこのためです。